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東京の葛飾から政治と政策を考える医師。子供たちの未来のため今やるべきこと。

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救護訓練に参加。女性医師問題を考える。

「女性だから減点されるような社会であってはならない」の原則をベースに、現実的システム構築を

東京医科大学入学試験において、女子受験生の合格率を3割以下にするため女子受験生の点数を減点していた問題。これは現在の日本における女性医師の立場の困難さを如実に表しています。同時に、日本の働く女性の立場も表しています。

この問題を聞いた多くの女性医師は現状を知っているため、改めて無力感を抱いたことでしょう。そして、医師になるために勉強している多くの女子学生は衝撃を受けたことでしょう。

女子学生の点数を減点までして合格率を下げていたとは……。今の日本で、まだこのようなことがあるのかと私も落胆しました。

出産、子育てをしていく過程でどうしても発生する産休、育児休暇の問題。仕事は継続したいが、休んでいる間の穴埋めを誰がするか、復帰した際、以前と同様に働けるかという問題はたしかにあります。他の医師の負担が大きくなることは予想できます。また大学側もコストの面で医師を補充しなければならず、経営的にも困難となるため、女性医師の数を減らしたいという考えが出てきた流れも想像はできます。しかしその対策のための支援が国から出されたにもかかわらず、今回大学側は状況を改善するのではなく、旧態然とした、女性への偏見ともいえる対応をしてきたのです。

大学病院の医師の給与は薄給なため、多くの医師が外勤(アルバイト)に週1日ほど行きます。そのため、もし医師数が減った場合、残った医師の勤務は大変過酷になります。大学病院での当直、当直翌日の連続勤務、必ずある残業、重症患者への対応、研究、教育等。多くの医師はこれらを当然の仕事と受け止め、激務をこなしています。しかし、多くの大学病院では女性医師支援の体制が整っていないため、女性医師は妊娠中・出産後は以前の様に激務をこなすことはできず、多くが大学病院から去ります。

このような状況は大学病院のみではなくあらゆる職場で起こっていることです。このことが少子化を招いていると思われます。このまま少子化がすすむと社会保障制度の維持も困難となっていくのです。

出産、子育てのためにさまざまの財政的な手当てがありますが、それは働く女性にとって、根本的な解決ではないのです。高い技術、積み重ねた経験を生かし、研究などを継続して行い、理想を持って仕事をしている女性を日本社会が活かしていくためには、より根本的な解決を早急に行わなければなりません。

医師や看護師のため保育園が併設され、当直にも対応し、女性医師が子育てしながら大学病院に残り、診療・研究・教育に従事することができるシステム。さらにはブランクを乗り越えるため、再教育の場を設け、診療に再度復帰できるシステム。これが各大学病院で構築されるべきです。また、妊娠、出産、子育ての大変な時期は、勤務形態を変える方法も考慮し、他の医師の負担軽減を図っていくことも重要です。

この女性医師の問題を解決するのは、男性医師にとっても重要なことです。男性医師でも育休を取れるようなシステム構築が望まれます。そうでなければ、少子化問題の十分な解決にはなりません。

「女性だからと点数を減らされるような社会であってはならない。」当たり前のことですが、その当たり前が今の日本社会ではまだ実現されていないことが今回の減点問題で浮き彫りになりました。

男性でも女性でも障害を持った人でも、等しくチャンスを与えられるような社会でなければならない。この当たり前の考えを再確認すると同時に、医療現場の声に沿った新しいシステム構築が為されていかなくてはなりません。ただの受験スキャンダル問題として大騒ぎで終わってはいけないのです。

 

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