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大規模水害から江東5区を守る治水と水防の考え方と医師からの提言

大規模水害から江東5区を守る治水と水防の考え方と医師からの提言

近年の温暖化による、想定外の豪雨は日本全国に水害の危機をもたらしています。
これにどう立ち向かうか、これまでもブログに挙げてきましたが、今回関東学院大学工学部名誉教授 宮村忠先生の講義と著作1)から私見を交え、簡単にまとめてみました。

治水の考え方
どのようにしたら全体の被害を最小限にできるかという考え方が治水です。

これは国や都道府県、区市町村が上流、中流、下流域にそれぞれ河川を整備していく広域的な対策です。下流域に住む私たち江東5区の安全は上流、中流域での河川整備とその地域の方々の協力によって支えらえています。

  • 上流部での洪水調節は主にダム、そして近年は森林の整備も重要と考えらえています。
  • 中流部では洪水調整施設 つまり調整池の整備
  • 中流部での川沿いの対応は 堤防、横堤を設置

 河道を掘り下げることで流量を増やし水位を下げることです。

ビオトープといった水辺のレクリエーションの場はそのまま水害対策となります。

  • 下流域での対策はスーパー堤防、地下調整池などの考え方です。

これらを豪雨時に生かすためにはそれぞれの施設を広域的に一括管理し、水量調節等を行い各地方自治体に伝達する、そして地域の状況を素早く把握できる情報網の整備が重要です。

 

水防の考え方

地域や個人が水害に対しどのように安全でありたいかという考え方です。
江東五区が抱える問題はこの地域が地盤沈下により川面より土地が4-5m低2)参考文献

いことです。

ニューヨークのハドソン川はしばしば氾濫を繰り返すため盛土をしています。
堤防はありません。
この江東5区の根本的な問題は地盤沈下であり、現状のままではどんなに立派な堤防を作っても水害の危険からは逃れられません。根本的な対策は最終的には盛土しかありません。
今年宅地の売買の際はハザードマップの説明が義務化されました。
大変長期にわたる対策となりますが、少しでも浸水被害をなくすためには宅地の盛土を義務化していくことが必要と思われます。

医師からの提言

大規模模水害が起きた時、地震などの災害と同様避難所での医療的なサポートと同時に精神面でのサポートが重要です。また感染症への対応が重要です。

医療的なサポート:地域医師会が連携して避難所でのケア、そして医療救護所の設置、在宅で避難困難となっている方へのサポートなど

普段からの地域包括ケアネットを生かすことも重要です。

精神面でのサポート:医療の知識をもつ介護士、看護師、介護福祉士、心理療法士、保健師などが連携していく体制を整える

 水害時の浸水被害で最も危惧されるのは感染症の問題です。
1、けがによる破傷風の危険:注意喚起と予防接種の体制

2、新型コロナウイルス、インフルエンザへの対応;自治体との連携 避難所の体制づくり

3、糞尿を伴う汚水の問題

 下水道は現在80%が合流式となっています。これは雨水と糞尿を伴う汚水が一緒になっている下水道です。雨水が別になっている分流式であれば下水の河川への放流は雨水のみの放流ができ危険は少なくなりますが、合流式では河川への増加した下水の放流は住民との問題もあり、河川の汚染もあり困難を極めます。

結果として浸水時の水は非常に危険な感染源となります。
分流式の下水道の整備が重要です。

水害に際し今簡単にできることは自助、共助、公助の基になるべく早い避難が命を守る手立てです。

熊本の水害から3か月がたちましたが未だ700名の方が避難生活をしています。日常をもっと早く取り戻すことが最重要課題です。
そして昨年10月の台風17号の被害から千葉県の方々はいまだ復興していない現状は

政治が素早い対応をしていかなければいけないことを痛感します。

 

 参考文献;

1)改訂 「水害 治水と水防の知恵」

 宮村忠著  関東学院大学出版会

2) 荒川の現状と課題 国土交通省関東地方整備局 平成27年3月27日

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